グリチルリチン酸の効果や副作用について詳しく解説!コスメの選び方も紹介!

スキンケア

グリチルリチン酸は主に肝臓の働きの改善や、皮膚の炎症などをおさえる薬として、一般的にさまざまな薬品や市販の化粧品などといったものにも利用されている成分です。

ただし、グリチルリチン酸にはいくつかの副作用や摂取する際に気を付けなければいけない注意点があります。そこで今回は、グリチルリチン酸の持つ効果や副作用、さらにグリチルリチン酸が含まれたコスメの選び方についてご紹介します。

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グリチルリチン酸とは?

「グリチルリチン酸」とは、主に生薬である「甘草」などに含まれる成分です。甘草は中国で多く栽培されている植物で、漢方にも使用されています。

グリチルリチン酸は甘草の枝や根の部分から抽出できて、おもに肝機能異常や湿疹、皮膚炎などといった治療に広く使用されています。

グリチルリチン酸のいろいろな作用

グリチルリチン酸を含んだ薬品には、かぜ薬や口腔内殺菌トローチ・胃腸薬・鼻炎薬、さらには点眼薬が挙げられます。ほかにもグリチルリチン酸には、炎症を伝える伝達物質の阻害作用による抗炎症作用や免疫細胞の調節・肝細胞の障害の抑制・肝細胞増殖促進といった肝細胞への作用やウイルスの増殖抑制作用などがあるとされています。

なお、グリチルリチン酸はいくつかの副作用や高血圧や低カリウム血症といった症状が起きる、偽性アルドステロン症などがあらわれることもあるため、服用の際には充分気を付けなければいけません。

グリチルリチン酸の効果

「グリチルリチン酸」の効果についてご紹介します。グリチルリチン酸は製剤で使われることが多く、おもに皮膚炎や口内炎などたくさんの病態に対して効果を発揮します。また、肝臓庇護薬として、慢性肝炎などの肝疾患の治療としても使用されることもあります。

医薬品や医療に関するものに使われやすいと思われがちなグリチルリチン酸ですが、実は一般的な化粧品にも含まれています。とくに肌が敏感な人におすすめで、下地や洗顔料、スキンケアやボディケアだけでなく、ヘヤケアや日焼け止め製品に用いられることが多いです。化粧品としての主な効果としては、「ニキビの予防」「ニキビの炎症」「赤く残ってしまったニキビ跡」などが挙げられます。他にも肌荒れ防止や、ふけ・かゆみの防止にも効果があるとされているのです。

市販のニキビを抑制する薬にも含まれていることがあるグリチルリチン酸は、体内外問わず炎症を鎮める作用があるといえるでしょう。

グリチルリチン酸の副作用

「グリチルリチン酸」には炎症を抑える効果がありますが、いくつかの副作用にも気を付けなければいけません。おもな副作用としては消化器症状として、腹痛や吐き気などが現れることがあります。

また、かなりまれなケースではありますが、手足のだるさやしびれ、つっぱった感じなどが現れることもあります。これ以外にも脱力感や筋肉痛・こむら返りなどが起きることもありますので、こういった症状が出てきたら放置せず、お近くの医師や薬剤師にすぐに相談するようにしましょう。

漢方薬と他薬品の併用に注意

さらに、グリチルリチン酸を含む甘草と、他のグリチルリチン酸を含む薬品を使う場合にも、重複により「偽アルドステロン症(偽牲アルドステロン症)」が現れやすくなる恐れがあります。偽アルドステロン症というのは、血圧をあげるホルモンが増えていないにも関わらず、高血圧やむくみ、カリウム喪失などの症状が出ることもあるといわれています。程度が悪化すると嘔吐や食欲不振、息苦しさや持病の悪化などにもつながるので、少しでも異変を感じたら医師に相談するようにしましょう。

さらに、グリチルリチン酸を含む甘草は多くの漢方製剤の構成生薬となっており、市販の漢方薬やかぜ薬、胃腸薬や肝臓の病気の医薬品などにも使用されているので、服用の際には慎重になる必要があります。

グリチルリチン酸コスメの選び方

「グリチルリチン酸」を含む化粧品を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

ニキビ用・医薬部外品表記を選ぶ

グリチルリチン酸は前にも述べたように、皮膚の炎症を鎮める働きがあるため、おもにニキビケアの化粧品に応用されていることが多くあります。「ニキビ用〇〇」「医薬部外品」といった記載があれば、ほとんどはこのグリチルリチン酸や何らかのニキビケア成分が配合されている可能性が非常に高いといえるでしょう。

低刺激処方・肌テスト済みアイテムを選ぶ

肌に直接塗るタイプの化粧品であれば、できるだけ刺激成分が少ないものを選ぶようにしましょう。具体的には「ノンコメドジェニック処方」と表記されているものや「オイルフリーもしくは不使用」「添加物フリーもしくは不使用」と、パッケージや容器に書かれているもので判断できます。

そのほかの配合成分にも注目

炎症を抑えたいといった場合は、グリチルリチン酸以外にもセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸といった保湿成分が含まれているものを選ぶといいでしょう。ほかにも、乳液やクリームのような油分を多く含むものを併用するのであれば、できるだけ量を少なくするなどの調節が必要となります。体内にグリチルリチン酸を取り込むものと比べると、筋肉痛やめまいといった症状は出ないものの、塗布することで思わぬ肌トラブルや炎症の悪化にもつながるかのうせいがあるため、グリチルリチン酸を含む化粧品やコスメを使う際にもほかの化粧品との相性などにも充分気を付けるようにしましょう。

まとめ

今回は「グリチルリチン酸」の特徴や効果、副作用などとあわせてグリチルリチン酸を含むコスメの選び方をご紹介しました。

グリチルリチン酸は皮膚炎や口内炎を抑える薬、さらに肝細胞を増殖させたりするなどといった、肝疾患といったものの治療にも広く使われることがあります。しかしグリチルリチン酸は、腹痛や吐き気といった消化器への副作用も見られるので注意が必要です。中には高血圧やむくみ、筋肉痛のような日常生活にも影響を及ぼすこともあります。

グリチルリチン酸を含むものは胃腸薬や市販の漢方薬にも多く含まれています。少しでも何かしらの異常があらわれた際は、すぐに医師や病院に相談するようにしましょう。

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この記事を書いたライター
サビーナウェルネスマガジン 編集部

サビーナ自然化粧品 美容部員によるメディア「美肌コラム」の編集部です。スキンケアやヘルスケアなど、肌に良い事、美肌、エイジングケアに関する事について様々な観点から記事を書き発信しています。