【医師監修】プラセンタ化粧品の美容効果とは?分かりやすく解説します
美容によいと聞くプラセンタ。
化粧品に使われることから、1度は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
でもたくさんある中からコレ!と選ぶのって結構難しいですよね。
成分についてもよく知らないのであればなおさら。
そこで今回の記事では、医師監修のもと、プラセンタを徹底的にご紹介したいと思います!
プラセンタコスメを選ぶポイントを解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
・プラセンタについて
・自分に合ったプラセンタコスメの選び方
プラセンタとは?
プラセンタは日本語で言うと「胎盤」ですが、化粧品やサプリを指す場合は胎盤から抽出されたエキスのことを言います。たった一個の受精卵を、わずか10か月で赤ちゃんにまで成長させる神がかったパワーをもつプラセンタ。古くから漢方や医療現場などでも用いられてきましたが、現在でも美容や健康において様々な使われ方をしています。
そしてプラセンタの中でもとくにおすすめとされているのが馬プラセンタ。この記事では馬プラセンタを中心にご紹介しておりますが、馬プラセンタは何故美容によいとされているのでしょうか?
それは次の2つがポイントです。
①アミノ酸が多い
馬プラセンタは豚や羊などの他プラセンタと比べて、アミノ酸が豊富だと言われています。アミノ酸と言えば美容にとって大切な成分。
天然保湿因子とも呼ばれ、角層に含まれるうるおい感を左右するとされています。しっとりした肌にするためにはアミノ酸はかかせません。
②安全性・衛生面に優れている
馬は体温が高く、寄生虫や狂牛病、口蹄疫などの心配がないことから、安全性が比較的高いのが特徴です。また、馬プラセンタの中でも最高級とされるのがサラブレッドプラセンタ。
牧場内の土壌や牧草の栄養バランスに至るまで、管理が徹底されたサラブレッドは、衛生面も優れています。
プラセンタの美容効果とは?
命を育てるプラセンタは細胞の形成や成長をサポートする「成長因子」がとても豊富に含まれています。
化粧品に加工する間にピュアな成長因子ではなくなりますが、成長因子様作用を発揮するため、肌細胞の活性化・新陳代謝の向上・皮膚組織の再生回復などの効果があるとされています。
具体的には、乾燥・しわ・美白・肌荒れ・ニキビといった肌悩みの改善に期待できます。
詳しくみていきましょう。
乾燥ケア
馬プラセンタにはアミノ酸が豊富に含まれており、肌に潤いをあたえて柔らかくしてくれるとされています。
天然保湿因子であるアミノ酸をあたえることで、肌の土台を改善する効果が期待できます。
乾燥肌や敏感肌に悩まれている人には特におすすめです。
シミケア
プラセンタエキスは美白成分としても厚生労働省に認められており、メラニンが原因で出来るシミの予防効果に期待ができる成分です。
プラセンタがメラニンの生成を邪魔してくれるため、シミのできにくい肌にすることが可能と考えられています。
抗酸化ケア
プラセンタエキスには活性酸素と呼ばれる老化の原因となる物質を無毒化する効果があるといわれています。
活性酸素はシミやしわの原因となるため、酸化を防ぐことはメラニンが原因のシミを予防したり、乾燥による小じわを目立たなくすることに繋がります。
ハリ、弾力ケア
プラセンタには細胞の活性作用もあり、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を生み出す肌細胞を増やしてくれるといわれています。
そのため、コラーゲンやエラスチンを増やし、肌にハリや弾力をあたえる効果が期待されています。
馬プラセンタのデメリット
馬プラセンタについて美容効果としては特にデメリットはないのですが、唯一のデメリットは価格が高くなる傾向があること。
これは、馬は出産回数が豚ほど多くないため、希少価値が高くなるためです。
しかし最近は、比較的安価にお試しできる馬プラセンタコスメも出てきているため、いろいろと使ってみるのもよいかもしれませんね。
プラセンタのその他原材料
プラセンタには馬以外にも豚・羊・人・魚といろいろな種類があります。種類や違いを把握して自分の悩みに応じて選べるようにしておきましょう。
ヒトプラセンタ
日本ではヒト由来のプラセンタエキスは、医薬品にしか使用が認められていません。主に更年期障害や、肝機能障害の治療に用いられており、医薬品として注射で摂取します。
もし更年期症状や肝機能障害を治療・緩和させたいという人であれば、医療機関への受診をおすすめいたします。ただし、ヒト由来のプラセンタを注射すると、感染症のリスクがあるため献血ができなくなるなどのデメリットもありますので、詳しくはお医者さまに相談のうえ決めるようにしましょう。
ブタプラセンタ
出産回数が多い豚プラセンタは、大量生産が可能で流通も安定しているため、比較的安価に利用できるのが特徴です。
化粧品やサプリメントとしても広く使われていますが、口蹄疫などの病気にかかりやすく、予防接種のためのワクチンや薬剤を投与される機会が多いことから、モノによっては安全性がやや不安です。化粧品ならSPF豚が使われたもの、サプリであればJFAHマークがあるものを選ぶようにしましょう。
羊プラセンタ
ヨーロッパではポピュラーな羊プラセンタ。豚に比べて病気になりにくいため、羊プラセンタも安全性が高いと言われています。
ただ日本では羊の流通量自体が少ないため、羊由来プラセンタ商品も少ないのが特徴です。
植物プラセンタ
植物の胎座から抽出した植物性プラセンタは、アミノ酸やビタミン、ミネラルが含まれており、美白や美肌の効果があります。
安全性も高いのですが、プラセンタの一番の特徴である成長因子が含まれていないため、エイジングケア効果はあまり期待できません。
海洋性プラセンタ
魚類の卵を包む卵巣膜のことで、こちらも植物性と同じく成長因子は含まれておらず、アミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸などの栄養成分のみとなります。
プラセンタの副作用について
プラセンタ化粧品は副作用がほとんどない成分ですが、一般の化粧品成分と同じく、人によってはアレルギー反応を起こすこともあるかもしれません。気になる人は事前にパッチテストを行うなどで確認するようにしてください。
また、化粧品に関しての副作用はほとんどありませんが、医薬品のヒトプラセンタエキスを注射する場合は、献血ができなくなるデメリットや、口から摂り入れるサプリメントだとまれにアレルギー反応を起こすこともありますので、使用する際は注意するようにしましょう。
プラセンタ化粧品を選ぶポイント
それでは実際にプラセンタ化粧品を選ぶ際に、ポイントとなる点をお伝えしておきたいと思います。
プラセンタは種類や濃度、抽出方法や組み合わせ、使用法によって効果の実感がかなり大きくかわるため、選び方はとても重要となります。次を参考にして選ぶようにしましょう。
①プラセンタが何由来か確認する
化粧品として使用するプラセンタは、人との親和性も高く美容成分であるアミノ酸の豊富な馬由来プラセンタが1番おすすめです。特にサラブレッドプラセンタは管理が徹底されているため、衛生面への信頼が比較的高いのもポイントですね。
価格が安価なもので試したいという人には豚プラセンタで試してみるのもよいかもしれませんが、植物性や海洋性のプラセンタは、成長因子が含まれていないため選ばないようにしましょう。
②プラセンタの配合量を確認する
プラセンタの配合量は多い方がおすすめです。配合量を記載している製品もありますが、記載がないものは成分表を見て確認してみてください。
プラセンタエキスが全成分の最初の方に書いてあれば、配合量が多めという事が判断できます。ただし成分表だけで正確に判断するのは難しいため、最終的には自分の肌に合うかどうかで試してみるとよいでしょう。
③極力刺激の少ないものを選ぶ
プラセンタは肌への刺激が少ない成分ですが、それ以外で防腐剤や香料などが配合されている場合は注意してみるようにしましょう。
例えばパラベン系の防腐剤などが一緒に配合されていると、人によって肌への刺激となる場合があります。
また、合成香料なども刺激となる場合があるので注意してください。
最後に
というわけで本日はプラセンタについてお届けしました。
胎盤(プラセンタ)はヒトを除くほとんど全ての哺乳類が娩出後に食べることが知られています。外敵に出産を知られないためという説もありますが、胎盤を栄養補給源としている説もあるなど、まだまだ神秘な部分も多い成分。
スキンケア化粧品としても今後どうなったいくかとても楽しみですね。
興味のある人は積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?
医師免許取得後、初期研修を終え大学病院の精神神経科に入局。現在は美容皮膚科医として研鑽を積んでいる。