水を使わない化粧品?ウォーターレスビューティーの考え方

スキンケア

化粧品は水なしでもできるのか!?

と言われたらどうこたえるだろう?

今みんなが使ってるスキンケア化粧品やヘアケア製品を手に取ると、おそらくほとんどのそれには水が含まれているはず。

でもこの水を使わないようにしようっていうのが新しいトレンド。

これはサステナビリティの取り組みが企業に求められる中で注目を浴びている「ウォーターレスビューティー」という考え方だ。

果たして水を使わないコスメとはどんなものなのか?
というわけで今日はそんな化粧品業界の新しい波を取り上げてみたいと思う。

+ 目次を見る

そもそも水を使わないからって何が変わるの?

先ずこの取り組みは一体何の為に行われているのか?

一番の目的は地球や環境、今の私たちの生活を持続させるというサステナビリティの一環で、環境問題への取り組みを企業レベルで推進する事。

ちなみにサステナビリティについてあまり知らないという方は以下を参考にしてほしい。

地球の未来、化粧品とサステナビリティとエシカル消費について考えてみよう


今の地球に水が溢れていると思っているのはごくごく狭い国の人間だけ。
世界規模でみると、人口増加に伴った水不足が叫ばれている。

そもそも地球に存在する水のほとんどは海水で飲めないし、人間が飲み水として利用できるのは地球全体の水の内わずか0.02%程度。

このままいくと2050年には人口が92億人を突破し、確実に地球人口のおよそ8割の地域で水不足の問題に直面する。もちろん日本も例外ではない。

人間は水を飲まないと生きていけないわけで、生きていく為に大切な水を、飲んだり食べたりする以外にはできるだけ使わないでおこう。という至極当たり前の考え方により生まれたのが、ウオーターレスビューティーというわけだ。

化粧品って水を使わないでもできる?

さてさて水の大切さはわかりますが、水を使わないで化粧品ってできるものなんなのか?

もちろんできる。
例えば水を使わないシャンプーとかボディーソープとかは災害用などで販売されていたりして、何となくイメージがわく。粉状のもので、ゴシゴシすると泡立ってくるみたいな。

でも化粧水などの、そのほとんどが水というモノはどうなるんだろう。
これについては、韓国で水の代わりに発酵フラワーエキスを利用するブランドがあったり、日本でもアロエベラ葉水を使ってるブランドがあったりと、できない事もない。

化粧品に水を使わない事でのメリットは?

実は化粧品に水を使わない事でのメリットは結構ある。地球規模でのメリットは先に書いた通りだが、ここでは個人レベルでのメリットを見ていきたいと思う。

菌の繁殖が抑えれる

一般的には水を使うと菌が繁殖しやすくなってしまう為、化粧品に入れる防腐剤や保存料などを一緒に入れる必要があるが、水を使わない事で、この添加物を減らす事ができる。これはつまり肌への刺激となる成分が最小限ですむという事だ。
敏感肌の人であれば嬉しいメリットだ。

災害時でも水を使わず使える

これはそのまま、水を使わないという事は、災害時でも使えるという事。
災害が増えてきている地球では、これは大きなメリットとなる。

持ち運びが便利

旅行などに行くとき、液体だと飛行機など心配なシーンが多いが、固形や顆粒などであれば安心というメリットもありそうだ。

水を使わない事でのデメリットは?

しかし一方で水を使わない事でのデメリットもあるだろう。
こういったデメリットを技術の力でいかに解決するかという点が、今後の化粧品メーカーに求められる事になってくると思う。

成分が浸透しにくい

化粧水で肌を濡らす目的の一つに、美容成分の浸透を助けるという目的がある。
これは肌は濡れていれば濡れているほど、浸透しやすくなる為。
水分で湿らせる事ができない以上、それに代わる何かを生み出さなくてはならないという事にもなってくる。

水の代わりとなる成分によるアレルギー反応

これは検証したわけではないので何ともいえないが。通常水に対するアレルギーというのは無いと思うが、例えば植物から抽出したオーガニックエキスなどを水の代わりに使うと、人によってはアレルギーの原因となる可能性も考えられる。かもしれないという事。

まとめ

というわけで取り組みは素晴らしいが、まだまだ課題もあり、全アイテムがウォーターレスというブランドは世界的にも少ない。
しかし今から確実に訪れる未来に向かって、地球規模で行っていかなければならない取り組みだと思う。

何かを犠牲にして手に入れる美しさというのは、良い気はしない。
地球の事も、自分たちの事も同じくらい考えた商品は、きっとこれからどんどん生まれてくるし、私たちも創り出していかないといけないと思う。

そういったブランドが皆さんに選ばれるようになれば、企業はそうならざる負えないわけだから、決して皆さんも他人事ではない。

さあ、未来を変える!を選択しよう!

(海水を真水に変える発明とかできないかな?)

この記事をシェアしてコスメをGET
この記事を書いたライター
コスメジャーナル ライター

化粧品業界のトレンドを追い求め、スキンケアだけなく様々な角度から美容を追求するフリージャーナリスト兼、サビーナウェルネスマガジンの編集長。